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雇用問題の死角vol.2 ~人材業界の反省と企業の教訓~

労働者派遣市場の変遷と現状

1986年の労働者派遣法の施行から23年が経過した。

その歴史は常に大きな変化の中にあり、1年ごとに様々な移り変わりを見せている。

派遣労働市場は単なる労働力の需給動向ではなく、産業として、国家施策を背景として成立していることから、その時代に起こる様々な社会現象(経済や政治)を反映してきている。

あるときは日本経済の「高度成長」や「国際化」という時代の変化に応じ、またあるときは景気後退期の産業界の「減量経営」の要請に応え、「派遣期間制限の延長」、「派遣対象業務の拡大」等の規制緩和策と共に派遣労働市場も急激な成長を遂げてきた。

しかし、昨今の米国金融市場破綻に端を発した世界同時不況により、実態経済への影響が悪化の一途を辿っている状況下、国内外の企業においては需要の低迷から生産量・売上高の減少による人員調整を余儀なくされている。

ワークシェアリング的な施策を行い、雇用維持に繋げる動きはあるものの、派遣先企業数の激減を受け、派遣労働者数は減少傾向が続き、2008年12月期においては統計調査開始以来、初の対前年比同期割れとなった。

職種別に見ても、最大シェアの「事務用機器操作」や「ソフトウェア開発」業務が共に減少傾向に転じ、「製造業務」も製造派遣解禁以来、初めて減少に転じた。

景気後退の影響をまともに受け、「営業・販売」含め全ての職種での減少傾向に歯止めが掛からない状況となっている。

人材会社の体力低下による「能力・機能」への影響

現状では、雇用環境はさらに悪化すると言わざるをえない。

これと同時に民間の人材会社の機能が大きく損なわれてきている。

中小の人材会社は言うに及ばず、業界大手の人材会社においても大幅な人員削減・拠点数削減を進める等規模縮小で採算改善を目指している。

このような状況が長引けば、廃業・縮小で体力低下により、人材会社の人員募集・確保能力は激減し、人員供給能力は全体では30%以下、製造業への人員供給能力については20%以下になるとも言われている。

さらに、雇用環境に対する関心・要請が社会的に増している現在において、アナログ対応ではコンプライアンスに則った契約手続き・社員管理等の適 正化、労務トラブルに対するリスクヘッジ能力も著しく低下していく。労働者に対しても職能訓練・教育を実施する能力はもはや望めないだろう。

つまり、企業に適格な人材を提供する機能が損なわれ、労使トラブル等のリスクも増大となり、繁閑の波に合わせて利用でき、企業の競争力を高めることができた「派遣」のメリットがなくなる可能性が高まってきている。

また、労働者に対しても最適なサービスの提供ができなくなるのである。

転換機を迎えた人材業界

派遣システムの周知と法令の規制緩和等によって拡大してきた人材派遣事業は市場の飽和観に加え、今回の景気悪化により、その取り巻く環境は厳しさを増している。

量的拡大路線からの転換が人材会社にも求められ、自社の特性・強みなどを明確にし、経営方針や業務フローの再整備、適正な組織経営に脱却する必要があり、手法においてアナログ的な経営からデジタル経営へと転換を迫られているのである。

日本の景気が回復に向かった時、どれだけの人材会社がこれまでと同様以上にサービスを展開し、日本の企業や社会に貢献できるだろうか。

日本の労働人口は減少傾向にあり、今後も人材会社が経済・社会に果たす役割は大きい。

「企業と人材の橋渡し」として社会的な雇用環境を改善する役割を担い、企業の発展への貢献、人的資本を高めること、職能向上に関わる問題の解決、地域経済の発展に貢献していくこと等、雇用に関わる公共的な利益につなげるのである。

人材会社はこの役割を理解し、人材需要が復活する日に備えて、企業や社会の信頼を落とさないよう、サービスの質を維持・向上すべく努力する必要があるのである。

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